甘露の法雨
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甘露の法雨(かんろのほうう)は、生長の家の経典で「聖経」と冠される。
甘露の法雨
[編集]第1章(神)
[編集]- 或る日天使生長の家に来たりて歌い給うー
- 創造の神は
- 五感を超越している、
- 六感も超越している、
- 聖
- 至上
- 無限
- 宇宙を貫く心
- 宇宙を貫く生命
- 宇宙を貫く法則
- 真理
- 光明
- 知恵
- 絶対の愛。
- これらは大生命―
- 絶対の神の真性にして
- 神が一切のものを造りたまうや
- 粘土を用い給わず、
- 木材を用い給わず、
- 槌を用い給わず、
- 鑿を用い給わず、
- 如何なる道具も材料も用い給わず、
- ただ『心』をもって造りたまう。
第2章(霊)
[編集]- 感覚はこれ信念の影を視るに過ぎず。
- 汝ら霊眼を備えて霊姿を視るとも
- 実在を視たるに非ず、
- 感覚にて視得るものは
- 惑障ことごとく消滅し、
- 此世はこの儘にて光明世界を示現せん。
第3章(物質)
[編集]- 物質は畢竟『無』にしてそれ自身の性質あることなし。
- これに性質を与うるものは『心』にほかならず。
- 『心』に健康を思えば健康を生じ
- 『心』に病を思えば病を生ず。
- 物質の奥に、
- 肉体の奥に、
- 霊妙きわまりなく完全なる存在あり。
- これこそ神に造られたる儘の完全なる『汝そのもの』にして、
- 常住健康永遠不滅なる『生命』なり。
- 汝ら今こそ物質を超越して
- 汝自身の『生命』の実相を自覚せよ。
第4章(実在)
[編集]- 実在はこれ永遠、
- 実在はこれ病まず、
- 実在はこれ老いず、
- 実在はこれ死せず、
- この真理を知ることを道を知ると云う。
- 生命の實相を知る者は
- 因縁を超越して生命本来の歪みなき円相的自由を獲得せん。
第5章(智慧)
[編集]- 智慧はこれ本来神のひかり、
- 実在に伴う円相的光なり、
- それは無量光、無辺光にして局限なし、
- 局限なきが故に
- 一切のものに満ちて
- 一切のものを照し給う。
- 吾が心がみずから描きし夢によって
- 吾と吾が心を苦しむるに過ぎず。
第6章(無明)
[編集]- 無明はあらざるものをありと想像するが故に無明なり。
- 真相を知らざるを迷と云う。
第7章(罪)
[編集]- 我れは此の仮面を剥いで
- 罪と病と死との非実在を明らかにせんが為に来たれるなり。
- 嘗て釈迦牟尼如来もこの為に来たりたまえり。
- 嘗てイエスキリストもこの為に来たりたまえり。
第8章(人間)
[編集]- 人間は物質に非ず、
- 肉体に非ず、
- 脳髄細胞に非ず、
- 神経細胞に非ず、
- 血球に非ず、
- 血清に非ず、
- 筋肉細胞に非ず。
- それらすべてを組み合わせたるものにも非ず。
- 汝ら、よく人間の実相を悟るべし、
- 人間は霊なり、
- 生命なり、
- 不死なり
- 光と光源とは一体なるが如く
- 人間と神とは一体なり。
- 神は霊なるが故に
- 人間も亦霊なるなり。
- 神は愛なるが故に
- 人間も亦愛なるなり。
- 神は知恵なるが故に
- 人間も亦知恵なるなり。
- キリストは
- 『神の国は汝らの内にあり』と云い給えり。
- 誠に誠にわれ汝らに告げん。
- 『汝らの内』とは汝ら『人間の自性』なり、
- 『真の人間』なり。
- 『汝らの内』即ち『自性』は神人なるが故に
- 『汝らの内』にのみ神の国はあるなり。
- 汝ら明かに知れ、繭は蚕に非ず、
- 然らば肉体は人間に非ずして、
- 人間の繭に過ぎざるなり。
- 時来らば蚕が繭を食い破って羽化登仙するが如く、
- 人間もまた肉体の繭を食い破って霊界に昇天せん。
- 人間の本体は生命なるが故に
- 常に死することあらざるなり。