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*うたのさまをもしり ことの心をえたらむ人は [[空|おほぞら]]の月を見るがごとくに、いにしへをあふぎて、いまをこひざらめかも -[[紀貫之]]『古今和歌集』「仮名序」 |
*うたのさまをもしり ことの心をえたらむ人は [[空|おほぞら]]の月を見るがごとくに、いにしへをあふぎて、いまをこひざらめかも -[[紀貫之]]『古今和歌集』「仮名序」*月は有明の、東の山ぎはにほそくて出づるほど、いとあはれなり -- [[清少納言]]『[[枕草子]]』 |
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*月みればちぢにものこそ[[悲しみ|悲しけれ]] わが身一つの[[秋]]にはあらねど - [[大江千里]]『古今和歌集』 |
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*天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも [[阿倍仲麻呂]] 『古今和歌集』 |
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*今来むと いひしばかりに 長月の 有明の月を 待ち出でつるかな [[素性法師]] 『古今和歌集』 |
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*[[夏]]の[[夜]]は まだ宵ながら 明けぬるを [[雲]]のいづくに 月宿るらむ [[清原深養父]] 『古今和歌集』 |
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*やすらはで 寝なましものを 小夜更けて かたぶくまでの 月を見しかな [[赤染衛門]] 『後拾遺集』 |
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*心にも あらでうき世に ながらへば 恋しかるべき 夜半の月かな [[三条院]] 『後拾遺集』 |
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*ほととぎす 鳴きつる方を ながむれば ただ有明の 月ぞ残れる[[藤原実定]] 『千載集』 |
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*嘆けとて 月やは物を 思はする かこち顔なる わが涙かな[[西行]] 『千載集』 |
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*めぐりあひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲がくれにし 夜半の月かな[[紫式部]] 『[[新古今和歌集]]』 |
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*月は有明の、東の山ぎはにほそくて出づるほど、いとあはれなり -- [[清少納言]]『[[枕草子]]』 |
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*この世をば我が世とぞ思ふ望月の欠けたることのなしと思へば -- [[藤原道長]] |
*この世をば我が世とぞ思ふ望月の欠けたることのなしと思へば -- [[藤原道長]] |
2012年4月18日 (水) 17:12時点における版
月に関する引用と諺。
引用
冬の月
- いざかくて をり明かしてむ 冬の月 春の花にも 劣らざりけり --清原元輔(『拾遺和歌集』)
- あやしき賤の屋も雪にみな面隠しして、有明の月の隈なきに、いみじうをかし --『枕草子』(十二月二十四日、宮の御仏名の)
- 冷物(すさまじきもの)十二月月夜、十二月扇、十二月蓼水 --『二中歴』(十列歴)
- 冬の夜の澄める月に雪の光りあひたる空こそ、あやしう色なきものの身にしみて、この世の外のことまで思ひ流され、おもしろさもあはれさも残らぬをりなれ。すさまじき例に言ひおきけむ人の心浅さよ --『源氏物語』(朝顔)
- すさまじきものにして見る人もなき月の、寒けく澄める廿日あまりの空こそ、心ぼそきものなれ --『徒然草』(折節のうつりかはるこそ)
- 山家冬月
冬枯れの すさまじげなる 山里に 月のすむこそ あはれなりけれ --西行『山家集』
出典の明確なもの
- 熱田津爾船乘世武登月待者 潮毛可奈比沼今者許藝乞菜 --『萬葉集』巻の一
- 熟田津は現在の道後温泉。当時は海港であった。
- 天海丹 雲之波立 月船 星之林丹 榜隠所見
- うたのさまをもしり ことの心をえたらむ人は おほぞらの月を見るがごとくに、いにしへをあふぎて、いまをこひざらめかも -紀貫之『古今和歌集』「仮名序」*月は有明の、東の山ぎはにほそくて出づるほど、いとあはれなり -- 清少納言『枕草子』
- この世をば我が世とぞ思ふ望月の欠けたることのなしと思へば -- 藤原道長
- 『小右記』(小野宮右大臣藤原実資の日記)に記録される。
- 『新古今和歌集』に収録。
- 高砂や此(この)浦船に帆を揚げて。月諸共に出で汐(しお)の。波の淡路の島陰(かげ)や。遠く鳴尾の沖すぎて。早(はや)住の江に着きにけり。 -世阿弥『高砂』
- シテ「この句をまうけてあまりのうれしさに心乱れ、高楼に登つて鐘を撞く。人々いかにと咎めしにこれは詩狂と答ふ。かほどの聖人なりしだに、月には乱るる心あり、〽ましてや拙き狂女なれば、」
地謡〽許し給へや人々よ -『三井寺』(観世流)
- ひとりぬる山鳥のをのしだりをに霜おきまよふ床の月影 -藤原定家
- 一家に遊女も寢たり萩と月 - 松尾芭蕉『おくのほそ道』
- 名月や池をめぐりて夜もすがら - 松尾芭蕉
- 名月をとってくれろと泣く子かな - 小林一茶
- 内藏助が詠んだ辞世の句である。
- 杯を挙げて明月を邀へ 影に対して三人と成る - 李白『月下独酌』
- "挙杯邀明月,対影成三人"
- "暮從碧山下 山月隨人歸"
- "松風吹解帶,山月照彈琴"
- "星垂平野闊,月湧大江流"
- "明月幾時有,把酒問青天,不知天上宮闕,今夕是何年"
- 明月水の如く楼台を浸す - 王實甫『西廂記』第一折
- "明月如水浸樓台"
- 預言者たちは星である。しかしキリストは太陽である。キリストの予言に反対するものはすべて無である。キリストは天への梯子の最初の段でもあり、最後の段でもある。キリストを通して我々は前進を初めなければならず、キリストを通して生命へ到らなければならない。私は聖書の中にただ、十字架に付けられたキリストのみを理解する。-マルティン・ルター
小倉百人一首
- 天の原ふりさけみれば春日なる三笠の山にいでし月かも --阿倍仲麻呂
- 今こむといひしばかりに長月の有明の月をまちいでつるかな --素性法師
- 月みればちぢにものこそかなしけれわが身一つの秋にはあらねど --大江千里
- 朝ぼらけ有明の月と見るまでに吉野の里に降れる白雪 --文屋康秀
- 夏の夜はまだ宵ながらあけぬるを雲のいづこに月やどるらむ --清原深養父
- めぐりあひて見しやそれともわかぬまに雲がくれにし夜半の月かな --紫式部
- やすらはで寝なましものをさ夜ふけてかたぶくまでの月を見しかな --赤染衛門
- 心にもあらでうき世にながらへば恋しかるべき夜半の月かな --三条院
- 秋風にたなびく雲のたえ間よりもれいづる月の影のさやけさ --左京大夫顕輔
- ほととぎす鳴きつるかたをながむればただありあけの月ぞ残れる --後徳大寺左大臣
- なげけとて月やは物を思はするかこち顔なるわが涙かな --西行
帰せられるもの
諺と言い伝え
諺
- いつも月夜に米の飯
- 月とすっぽん --日本の諺
- 月にむら雲、花に風 --日本の諺
- 月に釜をぬかれる --日本の諺
- 月の影取る猿 --日本の諺
- 月の前の灯火 --日本の諺
- 月を指せば指を認める --日本の諺
- 月夜に背中をあぶる --日本の諺
- 月夜に提灯 --日本の諺
- 月夜に提灯も外聞 --日本の諺
- 月夜の蟹 --日本の諺
観天望気・農事に関する言い伝え
- 三日月の下に横雲があるときは、数日中に雨が降る。 -- 日本の言い伝え
- 月の色が淡く白く見えるときは、風雨が多い。 -- 日本の言い伝え
- 月の色が赤黄色のときは、日照りが多い。 -- 日本の言い伝え