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==出典の明確なもの== |
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*月日は百代の過客にして行きかふひともまた旅人也。舟の上に生涯をうかべ、馬の口とらえて老をむかふる物は、日々旅にして旅を栖とす。古人も多く旅に死せるあり。予もいづれの年よりか、片雲の風にさそはれて、漂泊の思ひやまず、海浜にさすらへ、去年の秋江上の破屋に蜘の古巣をはらひて、やゝ年も暮、春立る霞の空に白川の関こえんと、そゞろ神の物につきて心をくるはせ、道祖神のまねきにあひて、取もの手につかず。もゝ引の破をつゞり、笠の緒付かえて、三里に灸すゆるより、松島の月先心にかゝりて、住る方は人に譲り、杉風が別墅に移るに、 |
*月日は百代の過客にして行きかふひともまた旅人也。舟の上に生涯をうかべ、馬の口とらえて老をむかふる物は、日々旅にして旅を栖とす。古人も多く旅に死せるあり。予もいづれの年よりか、片雲の風にさそはれて、漂泊の思ひやまず、海浜にさすらへ、去年の秋江上の破屋に蜘の古巣をはらひて、やゝ年も暮、春立る霞の空に白川の関こえんと、そゞろ神の物につきて心をくるはせ、道祖神のまねきにあひて、取もの手につかず。もゝ引の破をつゞり、笠の緒付かえて、三里に灸すゆるより、松島の月先心にかゝりて、住る方は人に譲り、杉風が別墅に移るに、 |
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*::[[蛤]]のふたみにわかれ行秋ぞ |
*::[[蛤]]のふたみにわかれ行秋ぞ |
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====発句==== |
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*あかあかと日はつれなくも秋の風 |
*あかあかと日はつれなくも秋の風 |
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*荒海や[[佐渡]]によこたふ[[天の川|天河]] |
*荒海や[[佐渡]]によこたふ[[天の川|天河]] |
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*わせの香や分入右は有磯海 |
*わせの香や分入右は有磯海 |
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=== 『笈日記』 === |
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*秋深き隣は何をする人ぞ |
*秋深き隣は何をする人ぞ |
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*[[菊]]の香や[[奈良]]には古き[[仏]]たち |
*[[菊]]の香や[[奈良]]には古き[[仏]]たち |
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::[[辞世の句]]。 |
::[[辞世の句]]。 |
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=== 『野ざらし紀行』 === |
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*草の枕に寝あきて、まだほの暗きうちに浜のかたに出て、 |
*草の枕に寝あきて、まだほの暗きうちに浜のかたに出て、 |
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:[[曙|明ぼの]]や[[白魚]]白きこと一寸 |
:[[曙|明ぼの]]や[[白魚]]白きこと一寸 |
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*山路来て何やらゆかしすみれ草 |
*山路来て何やらゆかしすみれ草 |
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=== 『笈の小文』 === |
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*百骸九竅の中に物有。かりに名付て風羅坊といふ。誠にうすもののかぜに破れやすからん事をいふにやあらむ。かれ狂句を好むこと久し。終に生涯のはかりごととなす。 |
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*黄奇蘇新のたぐいにあらずば云事なかれ。 |
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*風雅におけるもの、造化にしたがひて四時を友とす。見る処花にあらずといふ事なし。おもふ処月にあらずといふ事なし。像花にあらざる時は夷狄にひとし。心花にあらざる時は鳥獣に類す。夷狄を出、鳥獣を離れて、造化にしたがひ、造化にかへれとなり。 |
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*そもそも道の日記といふものは、[[紀貫之|紀氏]]、[[鴨長明|長明]]、[[阿仏尼|阿仏の尼]]の、文をふるひ情を尽してより、余は皆俤似かよひて、其糟粕を改る事あたはず。まして浅智短才の筆に及べくもあらず。其日は雨降昼より晴て、そこに松あり、かしこに何と云川流れたりなどいふ事、たれたれもいふべく覚侍れども、黄奇蘇新のたぐひにあらずば云事なかれ。 |
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**長明への言及は当時鴨長明作と信じられた『[[w:海道記|海道記]]』を念頭におく。黄奇蘇新は、[[黄山谷]]の詩の奇抜さ、[[蘇東坡]]の詩の斬新さの意。 |
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*かかるところの秋なりけりとかや、此浦の実は秋を宗とするなるべし。悲しさ淋しさいはんかたなく、秋なりせばいささか心のはしをも、云出べきものをとおもふぞ、我心匠の拙きをしらぬに似たり。淡路島手にとるやうに見えて、須磨明石の海右左にわかる。呉楚東南のながめも斯る処にや。物しれる人の見侍らば、さまざまのさかひにも思ひなぞらふるべし。又うしろの方に山を隔てて、田井の畑と云処、松風村雨のふるさとといへり。尾上つづき丹波路へかよふ道あり。鉢伏のぞき、逆落など、おそろしき名のみ残て、鐘掛松より見下に、一の谷内裏やしき目の下に見ゆ。其代のみだれ、其時のさわぎ、さながら心にうかび、俤につどひて、二位の尼君皇子をいだきたてまつり、女院の御裳に御足もたれ、船屋形にまろび入らせ給ふみありさま、内侍局女嬬曹子のたぐひ、さまざまの御調度もてあつかひ、琵琶琴なんどしとね蒲団にくるみて、船中になげ入、供御はこぼれてうろくづの餌となり、櫛笥はみだれて、海士の捨草となりつつ、千歳のかなしび、此浦にとどまり、素波の音にさへ愁おほく侍るぞや。 |
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*:結語。須磨浦での記。「かかるところの秋」は[[源氏物語]]「須磨」巻よりの引用。松風村雨は中世伝承、能曲『[[w:松風 (能)|松風]]』の元となった。後半は『平家物語』を念頭におくか。 |
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====発句・連句==== |
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*旅人と我名よばれん初しぐれ |
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*:また山茶花を宿やどにして |
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*鷹一つ見付てうれしいらこ崎とり |
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*若葉して御めの雫ぬぐはゞや |
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*蛸壺やはかなき夢を夏の月 |
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===『猿蓑』 === |
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*憂き我をさびしがらせよ[[カッコウ|閑古鳥]] |
*憂き我をさびしがらせよ[[カッコウ|閑古鳥]] |
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*梅[[若菜]]丸子の宿のとろろ汁 |
*梅[[若菜]]丸子の宿のとろろ汁 |
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80 行 | 94 行 | ||
*病雁の夜寒に落ちて旅寝かな |
*病雁の夜寒に落ちて旅寝かな |
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=== 『続虚栗』 === |
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*花の雲鐘は[[上野]]か[[浅草]]か |
*花の雲鐘は[[上野]]か[[浅草]]か |
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*旅人と我が名呼ばれん初時雨 |
*旅人と我が名呼ばれん初時雨 |
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*よく見れば薺花咲く垣根かな |
*よく見れば薺花咲く垣根かな |
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=== 『曠野』 === |
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*[[父]][[母]]のしきりに恋し[[雉子]]の声 |
*[[父]][[母]]のしきりに恋し[[雉子]]の声 |
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*おもしろうてやがて悲しき[[鵜]]舟かな |
*おもしろうてやがて悲しき[[鵜]]舟かな |
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*古人の跡を求めず、古人の求めたるところを求めよ。 |
*古人の跡を求めず、古人の求めたるところを求めよ。 |
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*:『許六離別詞』より |
*:『許六離別詞』より |
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*塩[[鯛]]の歯ぐきも寒し魚の店 |
*塩[[鯛]]の歯ぐきも寒し魚の店 |
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*:『薦獅子』より |
*:『薦獅子』より |
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*:『柴門辞』より |
*:『柴門辞』より |
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*[[みのむし]]の音をききにこよ草の庵 |
*[[みのむし]]の音をききにこよ草の庵 |
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==帰せられるもの== |
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=== 芭蕉に過って帰せられるもの=== |
=== 芭蕉に過って帰せられるもの=== |
2012年6月8日 (金) 11:18時点における版
松尾芭蕉(まつお ばしょう、寛永21年(1644年) - 元禄7年10月12日(1694年11月28日))は江戸時代の俳人。自筆署名では「はせを」と表記する。別号に桃青、風羅坊。俳聖と称される。
出典の明確なもの
奥の細道
- 月日は百代の過客にして行きかふひともまた旅人也。舟の上に生涯をうかべ、馬の口とらえて老をむかふる物は、日々旅にして旅を栖とす。古人も多く旅に死せるあり。予もいづれの年よりか、片雲の風にさそはれて、漂泊の思ひやまず、海浜にさすらへ、去年の秋江上の破屋に蜘の古巣をはらひて、やゝ年も暮、春立る霞の空に白川の関こえんと、そゞろ神の物につきて心をくるはせ、道祖神のまねきにあひて、取もの手につかず。もゝ引の破をつゞり、笠の緒付かえて、三里に灸すゆるより、松島の月先心にかゝりて、住る方は人に譲り、杉風が別墅に移るに、
- 草の戸も住み替はる代(よ)ぞひなの家
- 面八句を庵の柱に懸置。
- 冒頭の辞。
- 象潟や雨に西施がねぶの花
- 曾良は腹を病て、伊勢の國長嶋と云所にゆかりあれば、先立て行に、
発句
- あかあかと日はつれなくも秋の風
- 荒海や佐渡によこたふ天河
- あらたふと青葉若葉の日の光
- 石山の石より白し秋の風
- 一家に遊女も寢たり萩と月
- 雲の峰幾つ崩て月の山
- 五月雨をあつめて早し最上川(もがみがは)
- 象潟や雨に西施がねぶの花
- 草の戸も住み替わる代ぞ雛の家
- 五月雨の降り残してや光堂
- 山中や菊はたおらぬ湯の匂
- 閑さや岩にしみ入蝉の聲
- 啄木も庵はやぶらず夏木立
- 田一枚植て立去る柳かな
- 塚も動け我泣声は秋の風
- 夏草や兵(つはもの)どもが夢のあと
- 蚤しらみ馬の尿する枕元
- むざんやな甲の下のきりぎりす
- 行く春や鳥啼き(なき)魚の目は泪
- わせの香や分入右は有磯海
『笈日記』
- 辞世の句。
『野ざらし紀行』
- 草の枕に寝あきて、まだほの暗きうちに浜のかたに出て、
- 春なれや名もなき山の薄霞
- 水取りや氷の僧の沓の音
- 大津に至る道、山路を越えて
- 山路来て何やらゆかしすみれ草
- 初案は「何とはなしに何やら床し菫草」。三月二十七日、熱田白鳥山法持寺参詣の折、芭蕉、叩端、桐葉を連衆とする三吟歌仙の発句。これを改案して、逢坂山超えの句とした。
- 辛崎の松は花より朧にて
- 手に取らば消えん涙ぞ熱き秋の霜
- 山路来て何やらゆかしすみれ草
『笈の小文』
- 百骸九竅の中に物有。かりに名付て風羅坊といふ。誠にうすもののかぜに破れやすからん事をいふにやあらむ。かれ狂句を好むこと久し。終に生涯のはかりごととなす。
- 風雅におけるもの、造化にしたがひて四時を友とす。見る処花にあらずといふ事なし。おもふ処月にあらずといふ事なし。像花にあらざる時は夷狄にひとし。心花にあらざる時は鳥獣に類す。夷狄を出、鳥獣を離れて、造化にしたがひ、造化にかへれとなり。
- そもそも道の日記といふものは、紀氏、長明、阿仏の尼の、文をふるひ情を尽してより、余は皆俤似かよひて、其糟粕を改る事あたはず。まして浅智短才の筆に及べくもあらず。其日は雨降昼より晴て、そこに松あり、かしこに何と云川流れたりなどいふ事、たれたれもいふべく覚侍れども、黄奇蘇新のたぐひにあらずば云事なかれ。
- かかるところの秋なりけりとかや、此浦の実は秋を宗とするなるべし。悲しさ淋しさいはんかたなく、秋なりせばいささか心のはしをも、云出べきものをとおもふぞ、我心匠の拙きをしらぬに似たり。淡路島手にとるやうに見えて、須磨明石の海右左にわかる。呉楚東南のながめも斯る処にや。物しれる人の見侍らば、さまざまのさかひにも思ひなぞらふるべし。又うしろの方に山を隔てて、田井の畑と云処、松風村雨のふるさとといへり。尾上つづき丹波路へかよふ道あり。鉢伏のぞき、逆落など、おそろしき名のみ残て、鐘掛松より見下に、一の谷内裏やしき目の下に見ゆ。其代のみだれ、其時のさわぎ、さながら心にうかび、俤につどひて、二位の尼君皇子をいだきたてまつり、女院の御裳に御足もたれ、船屋形にまろび入らせ給ふみありさま、内侍局女嬬曹子のたぐひ、さまざまの御調度もてあつかひ、琵琶琴なんどしとね蒲団にくるみて、船中になげ入、供御はこぼれてうろくづの餌となり、櫛笥はみだれて、海士の捨草となりつつ、千歳のかなしび、此浦にとどまり、素波の音にさへ愁おほく侍るぞや。
発句・連句
- 旅人と我名よばれん初しぐれ
- また山茶花を宿やどにして
- 鷹一つ見付てうれしいらこ崎とり
- 若葉して御めの雫ぬぐはゞや
- 蛸壺やはかなき夢を夏の月
『猿蓑』
『続虚栗』
『曠野』
その他
- 梅が香にのつと日の出る山路かな
- 『炭俵』より
- 古人の跡を求めず、古人の求めたるところを求めよ。
- 『許六離別詞』より
- 塩鯛の歯ぐきも寒し魚の店
- 『薦獅子』より
- 静にみれば物皆自得す
- 『蓑蟲説跋』より
- 中国の言葉「萬物靜觀皆自得」からの引用
- 『蓑蟲説跋』より
- 鷹一つ見付けてうれし伊良湖崎。
- 奈良七重七道伽藍八重桜
- 『泊船集』より
- 芭蕉野分して盥に雨を聞く夜かな
- 『武蔵曲』より
- 古池や蛙飛込む水の音
- 『春の日』より
- 名月や池をめぐりて夜もすがら
- 『孤松』より
- 物いへば唇さむし秋の風
- 『芭蕉庵小文庫』より
- 數ならぬ身となおもひそ玉祭り
- 『有磯海』より
- 予が風雅は夏炉冬扇のごとし。
- 『柴門辞』より
- みのむしの音をききにこよ草の庵
帰せられるもの
芭蕉に過って帰せられるもの
- 松島や ああ松島や 松島や
- しばしば芭蕉のものとされるが、芭蕉は「いづれの人か筆をふるひ詞(ことば)を尽くさむ」と松島では句を残さず、これは江戸時代後期の狂歌師、田原坊の作とされる。