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'''小林 多喜二'''(こばやし たきじ、1903年10月13日(明治36年) - 1933年2月20日(昭和8年))は、日本人の小説家、共産主義者である。現在の秋田県生まれ。北海道小樽市育ち。治安維持法違反容疑で逮捕され、東京府築地警察署にて特別高等警察の拷問により獄死した。
'''小林 多喜二'''(こばやし たきじ、1903年10月13日(明治36年) - 1933年2月20日(昭和8年))は、日本人の小説家、共産主義者である。現在の秋田県生まれ。北海道小樽市育ち。治安維持法違反容疑で逮捕され、東京府築地警察署にて特別高等警察の拷問により獄死した。


*「おい、[[地獄]]さ行くんだで!」<br />二人はデッキの手すりに寄りかゝつて、[[蝸牛]]が背のびをしたやうに延びて、[[海]]に抱え込んでゐる[[函館|凾館]]の街を見てゐた。<br />-漁夫は指下まで吸ひつくした[[煙草]]を*1(唾)と一緒に捨てた。<br />巻煙草はおどけたやうに、色々にひつくりかへつて、高い船腹サイドをすれずれに落ちて行つた。<br />彼は身体一杯酒臭かつた。
*「おい、[[地獄]]さ{{ruby||}}くんだで!」<br />二人はデッキの手すりに寄りかゝつて、[[蝸牛|{{ruby|蝸牛|カタツムリ}}]]が背のびをしたやうに延びて、[[海]]に抱え込んでゐる[[函館|凾館]]の街を見てゐた。<br />-漁夫は指下まで吸ひつくした[[煙草|{{ruby|煙草|タバコ}}]]を*1(唾)と一緒に捨てた。<br />巻煙草はおどけたやうに、色々にひつくりかへつて、高い{{ruby|船腹|サイド}}をすれずれに落ちて行つた。<br />彼は身体一杯酒臭かつた。
**:『蟹工船』より
**:『蟹工船』より
**1は口編に塵
**1は口編に塵

2018年8月17日 (金) 08:16時点における版

小林多喜二

小林 多喜二(こばやし たきじ、1903年10月13日(明治36年) - 1933年2月20日(昭和8年))は、日本人の小説家、共産主義者である。現在の秋田県生まれ。北海道小樽市育ち。治安維持法違反容疑で逮捕され、東京府築地警察署にて特別高等警察の拷問により獄死した。

  • 「おい、地獄くんだで!」
    二人はデッキの手すりに寄りかゝつて、蝸牛カタツムリが背のびをしたやうに延びて、に抱え込んでゐる凾館の街を見てゐた。
    -漁夫は指下まで吸ひつくした煙草タバコを*1(唾)と一緒に捨てた。
    巻煙草はおどけたやうに、色々にひつくりかへつて、高い船腹サイドをすれずれに落ちて行つた。
    彼は身体一杯酒臭かつた。
    • 『蟹工船』より
    • 1は口編に塵