イマーム・アリー
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アリー・イブン・アビー・ターリブ(عليّ بن أبي طالب 'Alī ibn Abī Tālib、600年頃 - 661年1月27日)は同教シーア派の初代イマーム。
格言
[編集]澤田 沙葉 訳
- 神を畏れる者の欠点を大目に見よ!その者が倒れる時は神はそのみ手をもってその者を起こされる からである。
- 野心に駆られる者は自分自身の品位を落とす(自分自身から逸脱する)。 その困難の原因を調べる者・困難から立ち上がる者は低いことに満足し、低い ことに感謝する。 「舌」をコントロール(制御)する者は自分自身を容易にし、自分 自身を低い者として表す。
- お恵みの一端があなたたちの元に来た時には、感謝しないことよってよってそのお恵みを逃しては ならない。
- 貪欲は人を盲目にし、臆病であることは損失である。 貧困は知識ある者をして議論すべき場において沈黙を守らせる。 貧困はその人を故郷において他国者のようにする。 弱さについては何をか言わんや!忍耐は勇気である。 禁欲は財産である。神を畏れることは楽園である。
- 満足すること如何に素晴らしい伴侶であろうか? 知識は最も高貴な財産であり、謙遜は復活(甦る、刷新)のための 衣装であり、知性はサワァー(真剣、純潔)のための妻である。
- この世が誰かの方を向く時には、ほか者の利点さえその者のせいにする、しかし彼に背を向ける時には 彼自身の利点さえも取り上げられる。
- 自分の魂のことを考える者はそれを得、それを無視する者は失う。 神を畏れる者は誠実であり、学ぶ者はより賢明になり、より賢明になる者は悟り、悟る者は叡智を得る。
- もしあなたが死んだならば人々があなたのために嘆き悲しみ、あなたが生存するならばあなたに 寄り掛かり愛情を感ずるような人間として、人々と交際せよ。
- もしあなたがあなたの敵を支配するに至るならば、彼を支配することができたことを神に感謝して 彼を親切にもてなせ。
- 幾人かの親友を得ることかできないということはあり得ない。得た親友を疎略にしてはならない。 生涯に幾人かの親友を持つことができない人は不幸である、せっかく得た親友を失うことはさらに 不幸である。
- 「共に戦うことを避ける者について」イマーム・アリー(彼の上に平安あれ!)は言った: 彼らは真理(確実なこと)を捨てたのであって、真理(確実)でない者にも勝利を得ることはない。
- 恐れの伴侶は失敗である。生きることは尊厳(神聖)である。機会は雲が去るように去る。 それゆえ最善の機会を掴め!
- 行動で品位を落す者は 、家柄でよって高めることはできない。
- 親切であれ、しかし浪費者であってはならない。節約する者であれ、しかし ゛けち"であってはならない。
- 欲望を捨てることは最も尊い富である。
- 欲望に捕らわれる者は行動を誤る。
- やあー、人々よ!賛美すべき神がお恵みを下されるのを見ながら従わないことがないように注意せよ!
- 隠されているものすべて舌が滑る、あるいは顔付きによって露らわになる。
- 賢明な者は考えてからは話す、愚かな者は話してから考える。
- 他人のことについて不愉快なことを簡単に言う者は彼自身、スキャンダルの対象となる。
- 常に帰るところを思い出し、精算のために行動し、十分満足し、神を受け入れる人は祝福される。
- あなたを悲しませる罪は神のみ前ではあなたを喜ばせる良い行いよりも良い。
- 状態の移り変わり(栄枯盛衰)の中に「学ぶこと」が自ら現れる。
- 勝利は決心とともにある。決心は意見(アイデア、助言)を聞くこととともにあり、意見(アイデア、助言)は 秘密を保持することとともにある。
- 人間の心は野生である。それをうまくこなす者はそれに接近する。
- 人間の最も重要なことは罰することができるのに許すこと(親切、愛情であること)にある。
- 自発的である時、親切(寛大)あるということができる。要望されてからするのでは断るのが 恥ずかしいか、あるいは非難を恐れてのことに過ぎない。
- 知性ほど良い富はなく、無知ほどひどい貧困はない。文化(教養、躾)に優る財産はなく、相談、熟考、 討議は最高のアシスタントである。
- 見知らぬ国における富みは母国であり、母国の中における貧困は異国である。 (富みは見知らぬ国を母国に変え、貧困は母国を見知らぬ国に変える)。
- 満足、節約、克己は終わることのない富、である。
- 富、資本は欲望、情熱の集積である。
- あなたに警告する者はあなたに福音を伝える者である。
- 下は食肉動物である。もしそれを自由に開放するならば傷付ける。
- この世における人々は、眠りながら進む旅行者のようである。
- 愛する者、友人を失うことは故国を離れた生活のようである。
- 必要なものを断念し捨てることは、それを所有しない者に向かって求めるよりも容易である。
- 少ない喜捨を恥じてはならない、まことに必要とする者を手振らで返すことはもっとも恥ずかしい。
- あなたが欲するものを得られない時、もてるものを消費してはならない。
- 無知な者は些細なことに口を滑らす。
- あなたが賢明である時には口数は少ない。
- 人間の魂は定めの時(復活の時)に向かって進んでいる。
- すべての数えられるものは滅ぶ。すべての予期されているものは成就する。
- 事柄について:それの最初から注意深く調べ直しその経過を知れ!
- 叡智(ソフィア)はムスリム(信ずる者)が常に求める目標である。 叡智に従え! たとえ活発な商売人からであっても。
- すべての人の価値(クィヤーマト)は彼がマスターしたものである。
- 若者の力強さよりも年配者の意見にわたしは耳を傾ける。
- わたしは絶望する人を不可解に思う、彼には赦しを求めることがきるのに。
- 人々が神のご慈悲に絶望しないよう、神の息吹きに絶望しないよう神の怒り、 裁きから安全であると思い込まないように忠告する者最も英知に満ちた者である。
- 肉体が疲れるように心も疲れる、そこで心を癒すために叡智(ソフィア)の類まれな絶妙なものを求めよ!
- 舌の上だけの知識は表面的なものに過ぎない。知識の本質的な価値は実行の中にある。
- 聖預言者の伝承が述べられる時には注意深く検討、熟考して、口先きで繰り返すだけであっては ならない。何故ならば無限の知識を含む伝承を繰り返し述べる人は多いが、それについて熟考し それの持っている意味を十分に把握する人は少ないからである。
- 困っている人に与える助けが祝福されるためには次の通りである:
- a) どのような量を与えても、あなたにとってホンの僅かと思うこと。
- b) 密かに内密に与えること、そうすれば神はそれを有名にされる。
- c) 直ちに与えること、そうすればそれを受けた人は喜び役に立つ。
- 生活における彼等の環境を良くしようと思って信仰を捨てる者は成功しない。 神は彼らがそのことによって得ることよりも大きな困難を彼等に与える。
- 多くの学識ある者が宗教(信仰)を無視することよって失敗するその者の知識は少しも役に立たない。
- おべっかを使わない者、脆くない者、欲望に従わない者だけが賛美すべき神の命令を確立(復活) することができる。
- 正義が時と人々の上を支配している時は、何も悪いところを発見することのできない人について 悪口を言うことは不正義とされる。反対に腐敗が時と人々の上を支配している時は、その人について 良く言うことはあなたにとって危険である。
- "やあー、信ずる者の指導者よ! いかがお過ごしですか?" とイマーム・アリーに(彼の上に 平安あれ!)に尋ねた。彼は答えた: "究極の死に向かって生活し、その健康は病の初段階にあり、 世の中から引退しようとしている人物について、あなたは何を知ろうと思うか?" と。
- 機会を失うことは嘆きを生む。
- この世を喩えて見れば毒蛇のようなものである。その感触はソフトである。 しかしその中には猛毒がある。経験のない愚かな者はそれが好きになる、 知性のある賢明な者はそれに注意する。
- 喜びが去って後に苦痛が残る行為と、厳しさが去って報いの残る行為との違いは何であるか?
- 自分自身を低くする者に祝福あれ!その儲けが正しく、心は善、その性質は高貴、富の余剰を使い、 自分の下から余分なことを話さず人々を悪から遠ざけ、聖預言者の伝承に従い、分派に関係しない 者は祝福される。
- 貧欲な人間には驚かされる: 彼は捨てた筈の貧困に急ぎ、憧れの筈の富を捨て、この世においては 哀れな生活を送り、来世においてはと富める者と同じように精算しなければならない。
- 自分の仕事に怠慢な者は嘆きを味わう。 自分の富の中から神のための部分を用意しない者には神の国においての場所はない。
- あなたが主の偉大さを理解するならば、宇宙の不思議に何等驚かなくなる。
- まことに天使は神のために毎日叫んでいる:"生まれるのは死ぬためであり、集めるのは浪費する ためであり、建てるのは破壊するためである" と。
- 友は3つの時すなわち必要な時、あなたの背後において、死後においてテストされなければ 友とみなすことはできない。
- この世は永遠の住まいに向かっての仮の住まいに過ぎない。人間は2種類ある:この世で自分の魂を売ってそれを滅ぼす者とそれを買って自由にする者である。
- 礼拝は神を恐れるすべての者にとっての捧げ物であり、ハッジ(巡礼)はすべての弱いもの者にとって ジハード(聖戦)である。すべての者のためにザカート(喜捨)がある。身体のザカートは斎戒(断食) である。婦人のジハードは結婚を美化することである。
- 神により良い生活を祈るならば、先ず慈善を与えよ!
- 心配は老齢化の半分である。
- 如何に多くの人が斎戒(断食)によってただ飢えと渇きを覚えるだけであろうか? 如何に多くの人々が礼拝に立って、ただ夜寝ないで起きていることと疲れることのほか何も得ないで あろうか?知性ある人はたとえ斎戒をせず夜眠っても称賛に値する。
- 人間には3つのタイプがある。
神に関することに精通した知識ある者、「救いの道」について訓練された者、そして教養のない野次馬ある。 第3の者は、ガーガー叫ぶ者と取引きし、それぞれスローガンを掲げて活動する。彼等は知識の火に照らされることもなく、確固たる大原則(大黒柱)にも立脚していない。 - やあー、クメイルよ!知識は富より優れている。知識はあなたを守り、そしてあなたは富を守る。 富は使えば減少し、知識は使うことによって増える。富は無くなれば働きがなくなる。
- 人間はその言うことによって価値が決まる。
- 人間の価値(重要性)を知らない者は滅ぶ。
- 忍耐する者はたとえ時間がかかっても勝利を得ないことは決してない。
- 人々の行動に譲歩することは人々とともにそれに加わることを意味する。 偽りの行動には2つの罪がある: それを共に行ったという罪とそれに譲歩したという罪である。
- 悪口を言う者の仲間入りをする者は自分を非難する者に対して文句を言う権利はない。
- 恣意的で独断的な者は滅び、人々に相談する者は助言の便宜を受ける。
- 秘密を保つ者は事柄を最高に成し遂げる。
- 圧制と暴逆は来世のための最悪の仲間である。
- 見ようと思う者には光がある。
- 如何に一握りの不法な欲望が多くの人の善良な欲望を妨げるであろうか。
- 人間は自分の知らないことを蔑視する傾向がある。
- 意見を求める人は過ちを認めることを知っている。
- 神のために戦う者は神の敵に対して勝利を収める。
- 事柄をなすかどうか迷う時は実行せよ。それによって受ける損失はしないで心配しているよりも少ない。
- あなたがほかの者に優越する程度は、あなたの知識と英知の程度による。
- 悪を罰する最高の方法は、良い行いをした者を立派に表彰することである。
- 頑固であることは正しい決定に至らせない。
- やり過ぎの結果は後悔であり、注意することの結果は平和である。
- 決定すべき時に沈黙しているのは、愚かなことをPRするのと同じように良くない。
- 2つの主張が違うならば、どちらかが間違っている。
- やあー、アダムの子たちよ!あなたがあなたの必要とする以上に得たものは あなたがあなたの他の人のためにそれを管理しているのに過ぎない。
- 真理(確実なこと)の代わりに外面的、表面的なことを宣伝する者は滅ぶ。
- 忍耐によって自分自身を救わない者は心配で滅ぶ。
- 彼の上に平安あれ! やあ、人々よ: わたしがある人々に怒りを感ずる時、わたしは彼に 復讐することができなくて人々が我慢するように忠告する場合であれ、あるいはわたしに彼を 罰する力があって、しかも彼を許す場合であれ、わたしはどのようにすればわたしの怒りから 静まることがてきようか?
- もしあなたが誰がにしたことに対して彼が感謝しないことを知っても失望してはならない、 あなたが何もしていない人があなたにそれを感謝していることが度々ある。 確かにあなたは感謝することによって、感謝しない者が失うものよりも多くを得ている。 神は良いことを愛される。
- 心には好き嫌いがあり、やる気のある時とない時がある、それ故、やる気のある時に好きなことを させよ!
- 自分の魂のことを考える者はそれを得(勝利を得)、魂を無視する者はそれを失う(滅ぶ)。 神を畏れる者は誠実であり、学ぶ者はより賢明になり、より賢明になる者は悟り、 悟る者は叡智(ソフィア)に接する。