タキトゥス

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ガイウス・コルネリウス・タキトゥス

タキトゥス(Gaius Cornelius Tacitus、55年頃 - 115年以後)は古代ローマの歴史家。属州出身者であり、かつ騎士身分の出であった。グナエウス・ユリウス・アグリコラの女婿となり、元老院議員となる。97年にはルキウス・ウェルギニウス・ルフスの死を受けて補充執政官に就任している。

著作はローマ帝国の衰亡を憂い、共和制時代の気風の回復を訴えるものが多い。

引用[編集]

  • 偽りの名のもとに破壊殺戮、強奪を行うことを、彼らは支配と呼ぶ。また街を破壊し人気を絶やすことを、彼らは平和と呼ぶ。--『アグリコラ』(98年)、30章
    Auferre, trucidare, rapere, falsis nominibus imperium; atque, ubi solitudinem faciunt, pacem appellant.
  • 先祖子孫のことを考えなさい。--『アグリコラ』、32章。
    Et maiores vestros et posteros cogitate.
  • アグリコラよ、まことにあなたは幸せであった、その人生の光輝においてのみならず、またよい時期にんだということにおいても。--『アグリコラ』、45章。
    Tu vero felix, Agricola, non vitae tantum claritate, sed etiam opportunitate mortis.
  • しかれどもかしこにおいては婚姻は厳粛である。--『ゲルマニア』18章冒頭。
    Quanquam severa illic matrimonia.
    • ゲルマーニー人が一夫一妻制であり、また婚姻関係を尊重したということを述べている。言外に、婚姻外の性交や男女の交際に寛容であったローマ人との比較がある。タキトゥスはゲルマーニー人が(貴族の再婚をのぞけば)ほぼ一生に一度のみ結婚すること、また婚姻前の貞潔がよくまもられることに、高い賞賛を示している。
  • 神々は強い側に味方する。--『同時代史』第4巻、17章。
    Deos fortioribus adesse.
  • 国家が腐敗すればするほど、国家はを多く破る。--『年代記』第3巻、27章。
    Corruptissima re publica plurimae leges.
  • 人類への敵意
    Odio humani generis --『年代記』第15巻、44章(Annales, XV, xliv.)[1]
    • キリスト教徒を形容して。タキトゥスはローマの著述家ではじめてイエス・キリストおよびキリスト教徒について言及した。この句はしばしば主格形の"odium humani generis"で引用される。

外部リンク[編集]

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