安岡正篤

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安岡 正篤(やすおか まさひろ、1898年〜1983年)は、大正時代から昭和時代にかけての日本の陽明学者。

六中観[編集]

  1. 忙中有閑(忙中閑あり)
    ただの閑は退屈でしかない。ただの忙は文字通り心を亡ぼすばかりである。真の閑は忙中にある。忙中に閑あって始めて生きる。
  2. 苦中有楽(苦中楽あり)
    いかなるにもがある。貧といえども苦しいばかりではない。貧は貧なりに楽もある。
  3. 死中有活(死中活あり)
    死地に入って活路が開け、全身全霊をうちこんでこそ何ものかを永遠に残すのである。のらくらと五十年七十年を送って何の生ぞや。
  4. 壷中有天(壷中天あり)
    世俗生活の中にある独自の別天地をいう。
  5. 意中有人(意中人あり)
    常に心の中に人物を持つ。或いは私淑する偉人を、また要路に推薦し得る人材をここというように、あらゆる場合の人材の用意。
  6. 腹中有書(腹中書あり)
    目にとめたとか、頭の中のかすような知識ではなく、 腹の中に納まっておる哲学のことである。

いずれも、安岡の著作『新憂樂志』(新憂楽志)より。

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