ハインリッヒ・ハイネ
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(ハイネから転送)
クリスチャン・ヨハン・ハインリッヒ・ハイネ(Christian Johann Heinrich Heine, フランス名アンリ・エーヌ、1797年12月13日、デュッセルドルフ - 1856年2月17日、パリ)はドイツの詩人、ジャーナリスト。出生名はハリー・ハイネ(Harry Heine)。ハイネはもともとユダヤ教徒であったが、1825年(20代後半)にキリスト教に改宗し、Christian Johann Heinrich を名乗った。
1830年7月のフランス7月革命に影響され、青年ドイツ派の中心となるも、1831年にフランスのパリへ亡命、アンリ・エーヌとなる。1856年パリで没し、フランスに葬られた。
出典の明らかなもの
[編集]- 書物が焼かれるところでは、最後には人も焼かれる。--『アルマンゾール』243行以下
- Dort wo man Bücher verbrennt, // verbrennt man auch am Ende Menschen. - Almansor, Vers 243f
- なじかは知らねど/心わびて/昔の伝説(つたえ)は/そぞろ身にしむ/寥(さび)しく暮れゆく ラインの流(ながれ)/入日(いりひ)に山々/あかく栄ゆる --「ローレライ」近藤朔風訳
- Ich weiss nicht, was soll es bedeuten,
Dass ich so traurig bin;
Ein Märchen aus alten Zeiten,
Das kommt mir nicht aus dem Sinn.
Die Luft ist kühl und es dunkelt,
Und ruhig fließt der Rhein;
Der Gipfel des Berges funkelt,
Im Abendsonnenschein. -- Die Lorelei, St. 1
- 現代語訳:自分でもわからない、/この悲しみがどこから来るのか。/頭からはなれない、/遠い昔のある言い伝え。/風冷えて日は暮れ、/ただゆるやかにラインは流れる。/峰ひとつそれだけが、/夕日を赤く照りかえすのみ。
- Ich weiss nicht, was soll es bedeuten,
- 世界史のなかでは、それぞれの出来事は他のある出来事の直接な帰結なのではなくて、色々の出来事がむしろ交互に他を規定しあっている。--『ロマン派』1836年
- In der Weltgeschichte ist nicht jedes Ereignis die unmittelbare Folge eines anderen, die Ereignisse bedingen sich vielmehr wechselseitig.
- 夜、ドイツのことを考えると、私は眠れなくなる。--「夜想」1843年
- Denk ich an Deutschland in der Nacht, dann bin ich um den Schlaf gebracht.
- この詩は「Ich kann nicht mehr die Augen schließen,/Und meine heißen Tränen fließen. (わたしはもはや目を閉じることができず、熱い涙があふれだす」と続く。
帰せられるもの
[編集]- 文学においても、人生と同様、すべての息子に父親に相当する存在がある。しかし、当然のことながら、どの息子も父親の存在に気づいているわけではない。また、たとえ気づいていても、あくまでも否認しようとする例もある。
- In der Literatur wie im Leben hat jeder Sohn einen Vater, den er aber freilich nicht immer kennt oder den er gar verleugnen möchte.
- もし神が天国で退屈しているなら、窓を開けてパリの大通りを眺めるだろう。
- Wenn der liebe Gott sich im Himmel langweilt, dann öffnet er das Fenster und betrachtet die Boulevards von Paris.
- パリは新しきエルサレムであり、ライン川はこの自由の聖地をペリシテ人の国から隔てるヨルダン川である。
- Paris ist das neue Jerusalem, und der Rhein ist der Jordan, der das geweihte Land der Freiheit trennt von dem Lande der Philister.