中島敦
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中島敦(なかじま あつし、1909 - 1942)は、日本の小説家。
出典の確かな引用
[編集]- 想像を絶した困苦・欠乏・酷寒・孤独(しかし之から死に至る迄の長い間)を平然と笑殺して行かせるものが意地だとすれば、この意地こそは誠に凄じくも壮大なものと言はねばならぬ。
- 「李陵」
- 「既に、我と彼との別、是と非との分を知らぬ。目は耳の如く、耳は鼻の如く、鼻は口の如く思はれる。」といふのが老名人晩年の述懐である。
- 『名人伝』
- 子路が今迄に会つた人間の偉さは、どれも皆その利用価値の中に在つた。これこれの役に立つから偉いといふに過ぎない。孔子の場合は全然違ふ。ただそこに孔子といふ人間が存在するといふだけで充分なのだ。
- 善人が窮極の勝利を得たといふ例は、遠い昔は知らず、今の世では殆ど聞いたことさへ無い。何故だ? 何故だ?
- 『弟子』
- 角川文庫版による。
- 己の中の人間の心がすつかり消えて了えば、恐らく、その方が、己はしあわせになれるだらう。だのに、己の中の人間は、その事を、この上なく恐しく感じているのだ。
- 「山月記」
- 青空文庫版#623による。
- 君やわしらが、文字を使って書きものをしとるなどと思ったら大間違い。わしらこそ彼等文字の精霊にこき使われる下僕(しもべ)じゃ。
- 『文字禍』