燕
表示
燕に関する引用と諺。古語ではつばくらめとも。
引用
[編集]- 石上中納言には、燕の子安貝、ひとつ取りて賜へ。--『竹取物語』
- 弥生ついたち、はつ燕、
海のあなたの静けき国の
便もてきぬ、うれしき文を。
春のはつ花、にほひを尋むる、
あゝ、よろこびのつばくらめ。
黒と白との染分縞は、
春の心に舞姿。
……
あゝ、よろこびの美鳥よ、
黒と白との水干に、
舞の足どり教へよと、
しばし招がむ、つばくらめ。--ガブリエレ・ダンヌンチオ「燕の歌」(訳は上田敏『海潮音』による)
諺・慣用句など
[編集]- 梁(うつばり)の燕 --日本語の慣用句
- 燕が低く飛ぶと雨。
- 燕が巣を作るとその家は繁盛する。
- 一羽の燕が夏をもたらすのではない。--ドイツの諺
- 一羽の燕が春をもたらすのではない。--フランスの諺
- 意味:何かを本当だと証明するには、多くの証拠が必要だ。
- 「春を」は既にアリストテレスの『二コマコス倫理学』にみえる。ヨーロッパの古い諺のひとつ。
- 意味:何かを本当だと証明するには、多くの証拠が必要だ。
- 燕雀安知鴻鵠之志。--中国の諺
- 意味:燕や雀のような小鳥(小人物)には大鳥(大人物)の大志はわからない。