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和泉式部
和泉式部は日本の平安中期の女性歌人。 小式部内侍は娘。
情報源の確かなもの[編集]
『後拾遺和歌集』収録歌[編集]
- 黒髪のみだれもしらずうちふせばまづかきやりし人ぞ恋しき
- 涙川おなじ身よりはながるれど恋をばけたぬものにぞありける
- 世の中に恋といふ色はなけれどもふかく身にしむものにぞありける
- 「こひてふいろは」とする本もある
- あらざらんこの世のほかの思ひ出に今一たびの逢ふこともがな
- 『小倉百人一首』にも収録。
- 物おもへば沢の蛍も我が身よりあくがれいづる魂(たま)かとぞみる
- 今はただそよそのことと思ひ出でて忘るばかりの憂きこともがな
『和泉式部続集』収録歌[編集]
- はかなしとまさしく見つる夢の世をおどろかで寝る我は人かは
- 『和泉式部続集』
その他[編集]
- 枕だにしらねばいはじ見しままに君かたるなよ春の夜の夢
- 『新古今和歌集』収録。『和泉式部続集』では、第四句を「君にかたるな」とする。
- 夢にだに見で明かしつる暁の恋こそ恋のかぎりなりけれ
- 『新勅撰和歌集』収録。
和泉式部についての引用[編集]
- 和泉はけしからぬかたこそあれ、うちとけて文はしり書きたるに、そのかたの才(ざえ)ある人、はかない言葉のにほひも見え侍るめり。--紫式部『紫式部日記』
- 歌はいとをかしきこと、ものおぼえ、歌のことわり、まことのうたよみざまにこそ侍らざめれ。口にまかせたることどもに、かならずをかしき一ふしの、目とまる詠み添へ侍り。それだに人の詠みたらん歌なん、ことわりゐたらんは、いでやさまで心は得じ。口にいと歌の詠まるるなめりとぞ、見えたるすぢに侍るかし。恥づかしげの歌よみやとは覚え侍らず。--紫式部『紫式部日記』
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