空

空に関する引用。

出典の明らかなもの

• うたのさまをもしり ことの心をえたらむ人は おほぞらの月を見るがごとくに、いにしへをあふぎて、いまをこひざらめかも - 紀貫之『古今和歌集』

• 山のあなたの空遠く
  「幸（さいはひ）」住むと人のいふ。
  
  噫（ああ）、われひとゝ尋（と）めゆきて、
  涙さしぐみ、かへりきぬ。
  山のあなたになほ遠く
  「幸（さいはひ）」住むと人のいふ。
  • 「山のあなた」カール･ブッセの詩を、上田敏が訳したもの。『海潮音』所収

• 空に真っ赤な雲のいろ。
  玻璃に真っ赤な酒の色。
  なんでこの身が悲しかろ。
  空に真っ赤な雲のいろ。
  • 「空に真っ赤な」北原白秋作『邪宗門』収録

• 智恵子は東京に空が無いといふ、ほんとの空が見たいといふ。
  • 「あどけない話」高村光太郎『智恵子抄』

帰せられるもの

• きさらぎのはつかの空の月ふかし。まだ生きて子はたたかふらむか - 釈迢空
• ああ勇敢なるトルコ女性よ、あなたは大地に這いつくばるのではなく、肩の上に広がる大空へと昇りゆくにふさわしい。 - ケマル・アタテュルク
• この空に神は居なかった。 - ユーリ・ガガーリン
• 光りつつ秋空高く消えにけり - 永井隆
  • 長崎の原子爆弾を詠んだ短歌。
• 白鳥は哀しからずや空の青うみのあをにも染まらずただよふ - 若山牧水